もう一度、君と…。
俺も少し反撃。
手に頬を乗せ、首を傾げる。
そして、恋羽の頬を包み込む。
「…恋羽、夏祭り楽しみだね」
甘く微笑む俺。
すると、恋羽の顔は…赤く色付く。
「…うん」
恋羽は高校生になってからか、大人しくなったし…。
女の色気がでてきた。
可愛いより…綺麗、と言う言葉が合うようになってきた。
通草 咲笑(あけび さかえ)さんと仲良くしている。
通草は姉御肌で、少し大人な感じの切れ長目が特徴。
綺麗めな女子。
余り近寄りがたいイメージがあるが、性格は結構サバサバしている。
だから、俺も話しかけやすい。
「…アンタら仲良過ぎでしょ」
俺の前の席から通草がツッコんでくる。
…しかも、呆れ顔で。
恋羽は余り気にしていないのか、通草とイチャつき始めた。
頬をつつきあい楽しそう。
俺は…どうしたらいいんだろう?
恋羽を自分のモノにしたいけど、恋羽はきっと…。
付き合ってはくれない。
まだ…雪道多和を忘れられない。
恋羽が思っている以上に、恋羽はアイツが好きだったんだと思う。