もう一度、君と…。
2位であろう多和をライバル視する百合。

「はい。この成績で決まる訳じゃないぞ?あ、真夏と雪道と、高田、実波は俺について来てくれ」

私と百合は顔を見合わせる。

「なんだろうね、恋羽」

「…うん」


私たち4人は先生に連れられて、進路室に行った。

「…どうしたんですか?」

実波君は先生を見て尋ねる。

「実はな、実波。…サッカーで特待が来ているんだ」

「え?…お、俺にですか?」

少し驚き顔の実波君。

「あぁ。岬(みさき)高校だ。私立だが、一番高い『A特待』で、全て免除にちかいんだ」
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