もう一度、君と…。
恋色花火。〜甘く色めく君の告白〜
「慶ちゃん♬」
トスッと後ろから抱きつかれた。
今日は待ちに待った夏祭り。
恋羽がどうしても那智のバレーの試合を見たいと駄々をこね、観に行ってからになった。
ココの豪邸は那智の家。
和風な創りの家。
両親は浴衣のブランドを持っているんだとか…?
「恋羽、何?」
俺は振り返ると……驚いた。
だって…綺麗だったから。
しかもあまりつけない化粧までしている。
恋羽は少し童顔が入っていたから幼く見えたのかもしれない。
今は見違えるほど…美しい。
いや、笑うんじゃねーよ!怒
真面目に!
「慶ちゃん、どう?」
一回転してみせてくる恋羽。
「…綺麗だよ、恋羽」
俺は顔が赤くなるのがわかった。
「ホントにぃ?怪しいな!」
恋羽はニタニタと笑うと、俺の手を握った。
「ほ、ホントだってばっ」
俺は目を泳がす。
「ふーん?あ、皆はどうだと思う?」
恋羽は皆に見せる。
コレには皆、顔が真っ赤。
「「…綺麗だよ」」
その言葉に恋羽は驚くものの、そのあととびっきりの笑顔をむけてきた。
嗚呼、きっと無垢な笑顔にみんな惚れるんだろうなぁ?
ココには惚れてる奴が俺含め…4人。
最近になって、類が好きなことに気がついたから…厄介だよ。
他の奴…俺や那智、大地は小学校の頃からになる。
案外長い片想いしてんだよね…。
報われるはずないのに…笑
でも楽しいんだからしょうがない。