もう一度、君と…。
「…キスしたら起きてあげるよ」
俺は、ね?と言って笑う。
「…しょーがないなぁ」
恋羽は少しずつ顔を寄せる。
綺麗な恋羽の顔が近くなるに連れ恥ずかしくなる。
顔は真っ赤に染まってしまう。
「…恋羽、早く」
「…んー?」
恋羽は意地悪く笑って、俺にキスをした。
ギュッと抱きついてくる恋羽の背中に、俺は手を回す。
俺はそれだけじゃたん無くて、舌を入れてみた。
恋羽は案の定、驚いて俺を押して抵抗。
「…んっ」
俺は恋羽の上に跨る。
立場を逆転して、今度は俺が上。
涙目の恋羽は、色っぽくて…。
コレは…やばいなぁって思った。
「慶ちゃん…好きだよ」
「…うん。俺も好き」
抱きしめると、気持ち良さそうに俺に抱きついてくる恋羽。
…結婚したら、これが毎日だよな?
幸せだよな…。
俺の中では少し引っかかるものもある。
雪道多和のこと。
実はまだ好きなんじゃないかなぁ?…て俺は思ってる。
でもそれでもいいんだ。
恋羽を一番に幸せにしてやるって決めたから。
だから、今の時間は誰にも邪魔される訳にはいかない。
「恋羽、早く行かなきゃ文化祭遅刻だよ」
恋羽はスピー…と音を立てて音始めた。
可愛くて、俺は思わず恋羽の額にキスを落とした。
「…愛してるよ」
その言葉と共に。