もう一度、君と…。
俺が他人を拒むようになったのは、両親のせい。
俺が4歳の頃。
両親が離婚をした。
その時にどちらに引き取るか…それが問題になった。
俺からしたら…どっちでも良かった。
どっちも…俺にはあまり興味なかったし…。
「…お前が引き取れよ!」
「はぁ?なんであたしなのよ!あたしが養ってやってたのよ!?…灯真も、アンタもよ!」
…あーあ、また俺のことか。
俺が寝たと思ったのか二人の声は、大きく……心が痛い。
悲痛の両親の声。
…だからか、俺の心も…………悲鳴をあげていた。
俺は毎回寝たふりをして、内容を全て聞いていた。
…小さいながらに、人の心を読んだり、大人の心情をしていた。
嗚呼、きっと俺は要らないんだ。
結局…俺は母親に引き取られた。