もう一度、君と…。
雪の日の巡り合わせ。
「…恋羽」
「何?」
明るく笑ってくれる。
あれからもう冬。
今日は一段と寒くて、東京でも雪が降るらしい。
モノクロのモフモフとしたマフラー。
ピンクの耳あて。
赤のニット帽。
…完全防備の恋羽。
制服のスカートから覗いている足は、冷えているのか少し赤かった。
「…ありがとう」
隣にいてくれて…。
でもその言葉は俺の心にしまわれた。
キョトンとする恋羽。
俺の腕にしがみつく恋羽。
…全てが愛らしい。
可愛いよ。
「…なんか急に言いたくなったんだ」
ニコリと笑うと、恋羽はニッと笑った。
女の子らしいガラの傘をさす。
俺は恋羽のより一回り大きい傘。