もう一度、君と…。

初恋で大好きだった裕貴に、葬式には呼んで貰えなかったらしい。

病院にも…。

入試の日に知って、恋羽はどう思ったんだろうか?

裕貴はどこまでも先読みの得意男だ。

灯真はそー言ってたっけ?

恋羽に最初で最後のラブレターを贈ったんだから当たり前か。

俺だって、裕貴ともっと話したかった。

絶対に怒るだろうな?

恋羽を幸せに出来なかったんだから…。

「…裕貴ね?知ってる人…知り合った人、一回だけ出会った人でもその人に手紙を残してたんだ」

「…え?」

裕貴が…?

「たーだいまっ♬」

ギュムッと抱きついて来た灯真。

「…あ、嗚呼」

那智はその話にはもう触れる気は無いのか、灯真と違う話をしている。

…もしかしたら、俺にも手紙があるってコト?

でも、たったの一回だけ…全国大会出会っただけの奴になんて手紙なんて書くはずないよな?

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