もう一度、君と…。
涙の華が咲く文化祭。
あれから早くも1週間。
もう文化祭当日。
周りは沢山の人でごった返している。
…俺、人混みとか苦手なんだよな。
俺は午前中に入ることになっている。
那智は午前中だが、客引き担当なのでココのクラスにはいない。
灯真は香武と一緒に午後から入る…。
今、ココにいるのは俺だけだ。
「…雪道くーん♡」
「写真一緒にお願いしまーす!」
「きゃー!ちょーカッコいい!」
10時から始まった文化祭は、生徒だけなのにも関わらず、ダムだとしたら溢れ出ている感じ。
女子の多さに圧倒されながら、俺は飲み物を運んだり、写真を一緒にとってやったりと大忙しだった。
12時から一般客オッケーなのでまた更に混み始める。
俺は午前中と3時まで入る予定。
皆よりも3時間多い。
午後から那智も客引きではなく入る予定…らしい。
あくまで予定だから!
こんな恰好で執事をやらされ…俺災難じゃね?
俺は始まったばかりの文化祭なのに、ため息を零した。