もう一度、君と…。
「…多和モテるな!」
慶介は笑って、俺の肩をバシバシと叩く。
「違うってば!俺モテないし!」
否定するものの、2人は全く気にしない。
【お、続いて参りました!No.2、百合木 涼風(ゆりき すずか)さん。1年生で『来るもの拒まず去るもの拒まずの噂の遊び人』です。】
来たのは、一年生の百合木だった。
…コイツ、俺に告白して来た奴だわ。
『ごめん。俺好きな人いるから』
…そんな感じで断った気がする。
黄色の膝上ドレスをみにまとい、俺に笑顔で近づいてきた。
俺はサッと慶介の後ろに隠れる。
すると、百合木は慶介を見て…慶介をロックオン!笑
「初めてましてっ♬百合木涼風って言います!」
慶介に上目遣いアピールをこなす百合木。
「…嗚呼、どうも。間宮慶介です」
ニコッと笑って、紳士にその場を逃れる。
俺にはできないな…恐
「…涼風のこと好きになってくれましたかぁ〜?」
ぎゅっと腕を掴んで、胸あるよアピールをする百合木。
うわっ…こりゃ最悪な奴だわ。
俺は那智と慶介に可哀想な目線を送る。
「いえ、自分には彼女がいますし、…お前なんてブスの極めにしか見えませんでしたわ」
「「っ!?」」
俺と那智は目を見開く。
それは会場も同じ。
驚き過ぎて声もでない。
自分には彼女がいますし、。
ココまでいいんだよ!
ニコニコ笑いながら、愛想を振りまいていたのに。
そっからどーした!?
キャラ崩壊してるけどっ!
急に冷たい目を百合木に向けた。
お前なんてブスの極めにしか見えませんでしたわ。
おいおい…。
百合木はそれでもめげない。
「いいもん!絶対に好きにさせて見せるしっ!」
おいおい、あそこまで言われてめげないのは逆に尊敬したいくらいだよ。