もう一度、君と…。
「最近、浮かない顔ばかり…してる」

多和はゆっくりと私に近寄ってきた。

だって、私にどうしろと言うの?

「…そうかな?」

とぼけた振りをして、多和から目を逸らす。

「…そうだろ?進路だろ…どうせ」

…どうせ?

どこが、どうせなの?

おかしいでしょう?

将来が決まるんだよ?

…多和が隣に居ないかもしれないのに。
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