もう一度、君と…。

「…綺麗」

思わず一言呟いた。

私は朱井君に握られていたであろう手をスッと抜き取る。

あっさりとほどかれた手に、少し淋しくなる。

3人で車を降りて、職員室へ。

校舎の中も観た目通り綺麗。

上履きを履いて、竹田先生について行く。

日曜日だけど、部活があるからか、沢山の高校生がいる。

私は自然と背筋を伸ばした。
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