「 」で出来てく物語



【ガチャポン】



春太「ガチャポン派? ガチャガチャ派?」


真白「ガチャガチャ派」


七世「ガチャピン派」


春太「なんかそれ別の生き物だわ。ミドリのやつ」


真白「ていうか……春太がダッシュで駅前来てとか言うからさ、何かと思ったら……これが理由?」


七世「どうせろくでもないことだって分かってたけどな」

 
春太「それでも来るお前らは余程の暇人だな。七世に至っては明日クリスマスだぞ。白雪のプレゼント買いに行けや」


七世「もう買った」


春太「のろけてんじゃねぇよ!!」


真白「いや、話ふったの春太だから」


春太「つーことで、お前ら100円玉何枚持ってる?」


真白「はぁ? なんで?」


春太「だからガチャピン……じゃなかった。ガチャポンだよ」


七世「……お前の隣にあるそのガチャポンの山はなんだよ。どんだけやりたいんだよ。まだやんのか」


真白「20個近くあるよ……どんだけガチャガチャしたの? この人通りの多い駅前で……高校生の男が……ガチャガチャを……」


春太「うるせぇな!! 黙って100円玉貸してくださいお願いします!!!」


七世「怒るかお願いするかどっちかにしろよ」


春太「だって出ねぇんだよお……シークレットが……」


真白「あぁ、このシルエットのやつが欲しいの? ていうか……なにこのガチャガチャ……何このキャラ……」

 
七世「今話題沸騰中って書いてるぞ」


真白「うさぎなの? ゾンビなの? 全然可愛くないんだけど……」


七世「お前こんなん欲しいのか。趣味変わった?」


春太「うるせーうるせー! べ、別に……欲しいとかじゃ……」


七世「え?」


春太「と、とりあえず! ここまで来たらシークレット当てて帰るしかねぇんだよもう!! ほら! 100円玉よこせや!」


真白「はたから見たらカツアゲ……」


七世「利子は高くつくから」


春太「……分かってるっての。あれだろ。三学期になったら、学食で頼んだラーメンのナルトお前らにやるよ」


七世「地味だな」


真白「別にいらねー」


春太「ネギとコーンもつける」


七世「メンマは?」


春太「メンマはダメだ。うまいから」


真白「クリスマスの前日に男3人でガチャガチャか……」


七世「虚しいか」


真白「……うん」


七世「俺もだ」


春太「俺も」


真白「春太が言うなよ」






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