「 」で出来てく物語



【準備2】



春太「こんな時間まで学校に残るって、文化祭のときくらいだよな~」


真白「何言ってんの。補習のたびに遅くまで残されてる人が」


春太「そんなんお前らもだろ! 3人いつも仲良くお残りしてるだろ!」


七世「仲良くはしてねーよ」


春太「暗い校内にいるとなんかワクワクするよな。あ、彼女出来る気がしてきた」


七世「本当に気だけだよ。気の毒に」


桜子「あんたたちサボってないでちゃんと準備してよね」


春太「サボってねーよ!! 見ろやこれ!! ちゃんと折り紙でお化け作ってんだろ!!」


桜子「誰がんなもん作れっつったよ! 本番は暗幕張って教室内は真っ暗なんだから、折り紙なんてどこに貼るんだよ!」


春太「うっわ、そういうこと早く言えよな。どうすんだよ、この大量生産したお化けたち。30近くはあるぜ」


桜子「どんだけ作ってんのよ、頼んでもいないのに……仕方ないからそれは教室の表に飾るとして。暇なら暗幕借りてきて」


真白「暗幕かあ……どこにあるの?」


桜子「生徒会室に行って申請すれば、たぶん貸してくれると思うから」


春太「そんなん生徒会副会長のお前が行けやあ!」


桜子「うっさいわね! 女子は衣装作りで忙しんだから、会場作りぐらい能無しのお前らがやれや!!」


真白「こ、怖いよお……!!」


七世「これ以上反抗しても桜子が凶暴化するだけだ……諦めろ春太」


春太「ッチ。わーったよ。行きますう」


桜子「小学生かっての。頼んだわよ」


春太「最近アイツの言いなりになってばかりな気がする……」


七世「結婚する前から尻に敷かれてるのか」


春太「なんで結婚前提なんだよ。アイツと結婚するなら一生独身貫くわ」


七世「おい……冗談じゃすまねぇからそういうこと言うのやめとけ」


春太「俺が一生独身だって言いたいのか!! 表に出ろ七世!!」


七世「寒いからやだ」


春太「キィイイ!!」


真白「もう、暗幕取りに行こうよお……」





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