「 」で出来てく物語
【すき焼き】
春太「うおー! 修学旅行に来てすき焼きが食えるとは!」
真白「しかもここの旅館、露天風呂付きらしいよ」
春太「えっ! 混浴!? もちろん混浴!?」
七世「もちろん男女別」
春太「うあー! 夢がー! 俺達の小さな希望がー!!」
七世「勝手に複数系にすんな。あ、真白気を付けないと豆腐熱いよ」
真白「にぇっ……!! うぇー……遅いよ七世。舌ジンジンする……」
七世「お茶お茶、はい」
真白「あ、ありが……にぇっ! ひ、ひどい……! このお茶熱々じゃん……!」
七世「あはは、おもしろい」
真白「面白くないよお! 明日喋れなくなったら七世のせいだから~」
春太「……俺は猿になりたい」
七世「まだその話してんの? 別に山奥の旅館でもないし、温泉に猿は出ないぞ」
春太「最悪オカマにされてもいいから、女湯に入りたい……」
真白「……春子」
春太「誰がだよ」
桜子「キッモ!」
春太「あぁん?」
桜子「さっきから聞いてりゃ、犯罪スレスレどころかわいせつ罪にされてもおかしくないレベルだわ」
春太「うるせーな! 勝手に俺の悩み聞いてんじゃねぇよ。お前後ろのテーブルだろ!」
桜子「嫌でも聞こえてくんのよ! 堂々ととんでもないこと口走って! 見なさい、この白雪のひきつった顔!」
白雪「ひ、ひきつってないよ……! でも……あの、覗き……とかは……ナイ」
春太「あの穏やかで有名な白雪に真顔でナイって言われたァ! 地味に大ダメージ」
七世「俺からも大ダメージ」
春太「っぐぇ……!! アッツ!! えっ、アッツ!? アツアツのしらたき投げてきたこの男!」
真白「食べ物で遊んじゃ駄目だよー、あ、こら、すき焼きで戦争しないの!」
春太「だって七世が……!」
七世「桜子ならともかくそれ以外の女子に迷惑だろ。覗き禁止」
桜子「ちょっとォ……!? すっげー腹立つこいつら!」
真白「あぁ! 俺の生卵! まだ割ってないのに……!」
桜子「……っ馬鹿七世!!」
白雪「わわわ! 桜子……駄目だよ七世くんにそんなもの投げちゃ……!」
七世「うっわ……!」
春太「…………」
真白「あ……」
白雪「あ……れ……」
桜子「なんていうか……その、洗ってきなさいよ」
七世「…………」
桜子「……春太」
春太「七世に投げたんじゃねぇのかよお!!!」
白雪「ほら、桜子ノーコンだから……」
七世「あー、そういえば。……助かった」
春太「冤罪だ………」