悠久幻夢嵐(1)-雷の章-a rainy insilence
「飛翔、華月と万葉は?」
「華月はまだ入院してる。
お前を助けようとして、康清一派に監禁された」
「監禁?
華月は大丈夫?」
「華月のことも俺が動く。
だからお前は子供らしく、もう少し寝てろ。
小学生のガキが重たい荷物を一人で背負うんじゃねぇ。
兄貴を……お前のお父さんを心配させるな」
静かな口調で諭すように言いきった言葉。
誰かにそんな風に叱られるのも久しぶりで、
懐かしくて……涙が溢れ出た……。