悠久幻夢嵐(1)-雷の章-a rainy insilence
「お前は無事か?」
「大丈夫だ……」
「さっ、帰るか……。
俺たちの場所へ」
「うん……でもあの咲って言う少女は?
一緒に連れて帰るの?」
「宝さま、それには及びません。
咲さまは、この鬼の国の国主となられた御方。
あの方には、天から託された新たな使命がおありのことでしょう。
再び、時が繋がるその時まで……」
柊の言葉を受けて、
ボクたちはサクラの気配が強い場所へと意識を強く念じ続けた。