捨て猫にパン
「朝顔って、好き?」
「んー…。小学生の頃の朝顔の観察日記は、いつも花がしぼんでからの絵ばっかりの寝ぼすけでした」
「今日は見られるといいね」
「朝顔…ですか?」
「うん。入谷の朝顔市。オレも初めて行くからよくわかんないけど、すごい花の数と露店だって」
「わぁー!お祭りっ!」
「迷子と食べ過ぎ注意だね」
「りんごあめっ」
「うん。買ってあげるよ」
「フフッ…♪」
弾む会話にどうしても拭えない罪悪感があるくせに。
時々見せてくれる倉持さんの笑顔に心が勝てない。
今日だけ。
今日1日だけ…。
捨て猫でいてもいい、かな…。
最後の給食のパン、もらってもいいよ…ね?
「んー…。小学生の頃の朝顔の観察日記は、いつも花がしぼんでからの絵ばっかりの寝ぼすけでした」
「今日は見られるといいね」
「朝顔…ですか?」
「うん。入谷の朝顔市。オレも初めて行くからよくわかんないけど、すごい花の数と露店だって」
「わぁー!お祭りっ!」
「迷子と食べ過ぎ注意だね」
「りんごあめっ」
「うん。買ってあげるよ」
「フフッ…♪」
弾む会話にどうしても拭えない罪悪感があるくせに。
時々見せてくれる倉持さんの笑顔に心が勝てない。
今日だけ。
今日1日だけ…。
捨て猫でいてもいい、かな…。
最後の給食のパン、もらってもいいよ…ね?