捨て猫にパン
「真琴…」
囁かれたその声に、あたしは逆らえない。
どこかにあの人がいるのに。
確かにあの人のあたしを呼ぶ声が。
なのに。
聞こえるのはあの人の声なのに。
ベッドの上で重なる肌は、陣主任。
「主任…」
「陣、て呼べよ」
「ジ…ン…」
「晩メシとか言ってらんねぇから。今すぐくれるよな?」
「ア…!」
「もっとその声くれよ」
「アァ…!陣…!」
「真琴…!」
中に感じる熱いものを受け入れたあたしの体は。
たった今から、陣だけのもの。
そう自分に言い聞かせるように、熱い情事の間ずっと、陣の名前だけを呼び続けた───。
囁かれたその声に、あたしは逆らえない。
どこかにあの人がいるのに。
確かにあの人のあたしを呼ぶ声が。
なのに。
聞こえるのはあの人の声なのに。
ベッドの上で重なる肌は、陣主任。
「主任…」
「陣、て呼べよ」
「ジ…ン…」
「晩メシとか言ってらんねぇから。今すぐくれるよな?」
「ア…!」
「もっとその声くれよ」
「アァ…!陣…!」
「真琴…!」
中に感じる熱いものを受け入れたあたしの体は。
たった今から、陣だけのもの。
そう自分に言い聞かせるように、熱い情事の間ずっと、陣の名前だけを呼び続けた───。