捨て猫にパン
陣とメイ先輩のノリツッコミに、あたしなんかより2人のテンポ感の方がよっぽどお似合いのような気がした。
遠慮とか迷いとかカケヒキがなくて、正直で。
右手の薬指のリングを見て、ちょっと心が痛んだ。
「それより、あの枯れた花、何?」
「あ、あれは…出張行ってる間に枯れちゃって…。夏らしく朝顔って思ったんですけど…」
「俺、捨てといてやろうか?」
「ううんっ!いいの。また、種植えるから…」
「それより真琴、ケーキとビールって、合う?」
「絶品です」
あたしの言葉に笑う2人が近くて遠い。
いつも、そう。
陣も遠い。
一緒にご飯を食べててもあたしは遅くて。
一緒に歩いててもあたしは小走りで。
どうしても追いつけない。
遠慮とか迷いとかカケヒキがなくて、正直で。
右手の薬指のリングを見て、ちょっと心が痛んだ。
「それより、あの枯れた花、何?」
「あ、あれは…出張行ってる間に枯れちゃって…。夏らしく朝顔って思ったんですけど…」
「俺、捨てといてやろうか?」
「ううんっ!いいの。また、種植えるから…」
「それより真琴、ケーキとビールって、合う?」
「絶品です」
あたしの言葉に笑う2人が近くて遠い。
いつも、そう。
陣も遠い。
一緒にご飯を食べててもあたしは遅くて。
一緒に歩いててもあたしは小走りで。
どうしても追いつけない。