ピース
「頼れて着るなんてなんだかくやしいじゃない?」
「も~っ!カボ素直になれよな~。」

笑いながら花火大会の会場まで歩いて行った。

「ここここ!穴場スポット☆」

そう言って数本の木の間をかきわけ通った。


「あ!………なんでお前らが…。」

ユウヤが落胆していることが背中を見ただけでもわかった。でも目の前にユウヤがいるからその先になにがあったのかわからなかった。

「ねぇ何?どうしたの?」
「あ、いや…。クラスのやつらがいて…。」

ユウヤのクラスメイト…。たまにユウヤと帰ってるときに会ったりはしたけどそれはいつも決まって同じ人でほかの人には会ったことがない。ユウヤは毎日昼休み私のところに来てくれたけれど、私は会いに行ったことがないからユウヤのクラスメイトと言われてもピンとこないのだった。
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