LAST SMILE
*
息を大きく吸う。
アンコールにバラードということは、
お客さんの反応に影響を与えた。
ざわつき始めたお客さんが黙ったのは、
あたしが歌い始めた頃だった。
「あ・・・この曲・・・」
「歌詞が、変わってる?」
メンバーのみんなも驚いた様子だったけど、
それでも演奏を続けてくれた。
「麗華・・・」
後ろから、
亜貴の声が聞こえた。
あたしは構わず、
そのまま歌い続けた。
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