LAST SMILE





「おい、1週間も顔出さないで、
 2人で何してたんだよ」




スタジオに入るなり、祐兎がそう聞いた。


「何って・・・練習に決まってんでしょ!?
 あんたの代わりにこの麗華様が
 やってやるっていってんの!!」


「ふーん」




会うなり、いきなり火花を飛ばしあう。


本当にこいつだけはムカつく!!


あたしたちがにらみ合っていると、
武田くんが困ったように言った。


「まあまあ、二人とも。折角これから一緒にやるんだから、
 仲良くしようよ」


「・・・こいつが悪ぃし。
 あーあ。変に嫌われとる気ぃするわ。なぁ?」


「だぁかぁらぁ!!なーんで関西弁使ってんの?
 まさか、かっこつけてる?」



「ち、・・・違うわ!!ばーか!!」



なっ・・・!!


あたしは訴えるように武田くんを見た。


亜貴はそんなあたしに苦笑して、
あたしの肩に手をのせた。



「かっこつけてんじゃなくて、あれが素なの。
 生まれも育ちも関西だからね。モッチーは」


「えー!?似合わない」


「うっせぇ!!黙れよ。馬鹿女」


「あのね、馬鹿っていうほうが馬鹿なんですー!!」


そっか。
大阪なんだ。

あれが素・・・ね。



なんか意外。
そんな意外なもの持ってこられたって反応に困るじゃん。



「まぁでも、久しぶりに聞いたなぁ。モッチーの関西弁」


「そうなの?しょっちゅう使ってんじゃん。この人」


「んーや。俺らといてもそんな使わねぇよ。
 そーいや、藤堂と話す時だけじゃねぇ?」



え・・・?


そうなの?


何で?





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