Wednesday ☂
新しい靴が買えて嬉しいのか恭一くんは笑顔。
なんだか、単純で可愛いなあ…
見た目はこんなに大人っぽいのに。
さっきから女の人の目線が凄いよ…
「沙綾、そんな見られたらさすがに恥ずいんだけど。」
「へっ…ご、ごめん!」
「…他の奴にはすんなよ?
お前可愛いし、ぼーっとしてるから心配だわ。」
自覚しろ自覚、と頭に手を置かれる。
…自覚、って。
私なんか超普通っていうか…駄目な方だと思う。
特に華凜が隣にいる時のスタイルの違いなんかは我ながら可哀想…
「今。私なんか…とか思っただろ。」
「な、っ…なんで分かったの…?」
「そりゃもう、沙綾のことなら何でも分かるし?」
「…なんか怖いのは気のせいかな。」
「ま、心配しなくても俺は美人しか隣歩かせねぇよ。」
す、ごいポリシー…
恭一くんだからこそ言える台詞だよね…コレ、
「女に苦労してんのも今が初めて。
…まず橘がいるからなあ、あいつは中々に手強い。」
「えっ?由紀ちゃんが…?」
「そ。あいつと、どこまでいった?」
「どこまでって…なにも「あいつとしたことと同じコト、してやるよ?」
そうやってにいと笑う恭一くんは、
固まる私の髪を撫ぜた。
「嘘だって、それはお前がちゃんと俺のになってからな。」
…っずるいなぁ……恭一くんは、
そんな風に言われたら何も言えなくなるよ…もう…
そんな時、♪ポキポキと私の携帯が鳴りだした。
あれ…まだみんな学校だよね?
時計を見ると10:30と表示されていて、ちょうど授業の合間。
…華凜かな。
直ぐにLINEを開くと、
由紀ちゃんから2件の通知がきていた。