Wednesday ☂
「ど、どうしようっ…どうしよう!恭一くん!!」
「いやこの状況を作った俺に相談すんなよ。」
「だってこれ…これはもう、っ由紀ちゃんと話せないよ!?」
「まじで?ライバル減った?」
「ッそういう問題じゃないよぉ…
…もう…駄目かも。頭ついていかない。」
周りのことも気にせずに悩み出す私に恭一くんは笑い出す。
「大丈夫、俺がどうにかします。」
「……恭一くんがどうにかしたんだもんね、」
「そんな拗ねんなって、悪かったよ。
ちょっとやりすぎた?」
「…ちょっとじゃ、ないもん……」
俺に怒ってくれたの初めてだ、と何故か嬉しそうな彼。
…いやいや、でも…ほんとに…
由紀ちゃんが由紀ちゃんじゃなかったよ…
「なあ、沙綾。」
「…なに?」
「橘ってどんな奴?」
「由紀ちゃん?…由紀ちゃんは、
優しくてしっかりしてて「悪いとこねぇの?」
「…ない、かも。」
気にするなとか言ってたのに、
自分から由紀ちゃんの話をしだす恭一くん。
言動がほんとに読めない…
「あいつモテそうだもんな、女ウケとか。」
「う、うん…?」
「見るからに王子様キャラ?みたいなとことか、女は好きだろ。」
「…確かに、女の子は好きかも…?」
「沙綾は?いいなって思う?」
「え…私?」
「お前しかいないだろ馬鹿。」
ま、沙綾はどんな男が好きか聞きたかっただけなんだけど。と付け足す彼に私は少し頭を捻る。