Wednesday ☂
先に職員室に寄らなきゃいけないらしくて、
恭一くんが慣れたように扉を開ける。すると、すぐに飛んできたのは体育の先生からの怒声。
「東麻!!お前またサボりやがって!」
「いや、もう明日からは毎日朝から来るわ。」
「は?…お前が、か?
というか…安達?お前どうした?」
「ち、遅刻しました。」
「いや…なんで東麻と一緒に「俺が無理矢理連れだしただけ。
なぁ、センセ。沙綾はなんも悪くないから。」
恭一くんの言葉に悩みながらも先生は短くため息をついた。
「…今回だけ、なんとか安達の遅刻は誤魔化せるように言ってみる。
その代わり、東麻。お前さっきの言葉忘れんなよ。」
早く教室行け、と言う先生の言葉は少し嬉しそうだった。
やっぱり、恭一くんはやんちゃだったのかな…
あの様子だと先生ともよく口論があったらしいし…
…由紀ちゃんと、喧嘩にならないよね?
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近付くにつれてどんどん不安は大きくなる、
そしてついに着いてしまった教室。
恭一くんは1つ前の教室に迷うことなく入っていった。
だけど
その瞬間にガタガタッと椅子が動く音が聞こえて、…有村くんの声がする。
「落ちつけ由紀ッ!!座れ!!」
え…?由紀ちゃん…?
「ふざけんなッ!!
東麻!お前安達になにしたんだよ!!」
教室から聞こえる声は、
いつもの優しい由紀ちゃんの声なんかじゃない。