Wednesday ☂


自分の教室に入っても気が気じゃなかった。

華凛の心配そうな顔とクラスメイトのひそひそ話。
きっと由紀ちゃんの変わりようからみんなんとなく分かってる。

…私が、悪いんだもんね。

ちゃんとした考えもなしに、2人にいい顔して。
結果的に悪いほうへ進めていってる。


どんな時にも同じように時間は過ぎて、
ついに昼休みを時計の針がさしていた。

でも 私は2人のいる教室じゃなくて、
校舎を繋ぐ渡り廊下。

その理由は授業が終わって直ぐのこと。





「沙綾っ!何があ「安達サン、ちょっと来て?」

私の席へ急いで駆け寄る華凛を押しのけて、ドンッと机を叩いたのは名前も知らない子。

…見たことないから、先輩なのかな。

一段と短いスカートにまっすぐに伸びた金髪
どこを見ても同じ学年には見えないし…。

「…あの?私、用があって「早くしてくれる?」

約束したから4組に行かなきゃいけないのに…

それでもまるで話を聞かない彼女に、
少し腹が立つけどここは我慢した。

でも隣にいる華凛は関係ない、と声をあげる。

「いや、アンタ何様なわけ?」
「…なに?うちは安達サンに話してんだけど。」
「話すとかの前に、その話し方なんとかすれば?
聞いてて腹立つんだよね。」
「あのさぁ〜先輩にその口の利き方なに?」
「あ、敬語使えば帰ってくれるんですかー?」

「ッふざけたこと「もうやめてくださいっ!!華凛ごめん!」

私はこれ以上、自体を悪化させないためにも先輩に目を合わせる。

…たぶん、この人は私と話すまでは引かない。

「私に用があるんですよね?
…ここじゃクラスメイトに迷惑かけるんで、場所変えましょう。」

簡単に、約束を破った自分が嫌で仕方がないけど

今はこうするしかなかった。





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