Wednesday ☂


2. 安達 沙綾


「あった…2-Bだ。」

昔から変わらない出席番号の速さ。

だけど 1番じゃないのは、
一年前と同じ。親友がいるからだ。


1. 逢坂 華凛


今日に限って遅刻する華凛は、
なんていうかもう…度胸がある。さすがだな。

彼女がいることに大きく安心しながらも、さらに下へと目を移すと。


3. 有村 秋斗

……

華凛がいるところに、有村くん…。
今この時点で、クラスが賑やかになることは確定した。


そして、

ずっと願っていた名前を探す。


10. …

11. …

12. …

13. …

14. …

15. …


「 今年は、一緒のクラスだといいな。 」

みんなで行った初詣で、由紀ちゃんが言った一言が。

叶った、みたいだ。


16. 橘 由紀



何度目を擦って確認しても、
消えることのない名前。

その下には、

19. 東麻 恭一


……っ!

先生…!ありがとうございます!


誰一人欠けずに、
2-Bのクラス表に名前が載っていた。


「よかったな」

感動でその場に立ち尽くしていると、
後ろから優しい声が聞こえた。

「シー…
これ、たぶん東麻のおかげだぞ。…あ、内緒な。」

「え!?」

いつの間にか後ろで笑ってた由紀ちゃんに、
焦るわたしはもう一度掲示板を見直す。


担任は、…あ、学園主任…。成る程…。静かに納得しつつも、


いつものメンバーが揃う教室へ

彼と新しい教室へむかった。


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