Wednesday ☂


それから二人で学校近くのカラオケに入ると、
すでに2-Bの人達でフロントがいっぱいになっていた。

「あ、安達さんと橘くん来たよ!」

確か、七瀬さん?…も幹事役で、
わたしたちの姿を見るとすぐに手を振ってくれた。

「おー由紀!沙綾ちゃん!
今日もリア充だね〜うん、うざい!」

「あ、有村くんは今日も元気だね…」


その場から少し見渡してみると
団体の中に恭一くんの姿はなかった。
…うん。確かにクラス会とか面倒だって来ないタイプだもんね。

「あれ、逢坂は?」

「えっ、華凛はもうついてるってlineきてたよ?」

「あー、あいつは座りたいって文句言うから先入らせた!
つか、そろそろ人数集まったし俺らも入るか!」

有村くんはそうやって自然と言うけど、やっぱり華凛の扱いに慣れてるっていうか…

二人はお似合いだと思うんだけど…
実際、どうなんだろう…?




ようやく着いた団体部屋は広くて、
その中央にはもうジュースを飲んでる華凛がいた。

「おっ、結構集まったね。みんな座りな座りな。」

「なんかあいつ酔ってるぞコーラで。」

苦笑する由紀ちゃんの言葉に吹き出しながらも、
言われたようにテーブル席に詰めて座る。

隣は由紀ちゃんだから緊張もないし…よかった…

慣れてきた雰囲気にほっとしている間に、

初のクラス会はスタートしたみたいだ。

「はーい!改めて一年宜しくってことで!
2-Bで一番男前な有村から自己紹介するよ!!」

「出しゃばるな金髪、お前は一番じゃないぞー」

「みなさん、この美人は顔だけです。
注意してください逢坂華凛には注意が必要です!」

「ハイ次。」

「いや俺まだなにも「バレー部の七瀬菜々子です!ななって呼んでね!」

嘆く有村くんは女子たちからもいじられているようで…

わたしはというとみんなの自己紹介を聞きながら
良いクラスになったな、って楽しみになっていた。

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