Wednesday ☂
カラオケから一週間。
2-Bは他のクラスよりも打ち解けが早くて、もう全体が仲良くなっていた。
菜々子ちゃんとマロンくんとも、
なんとか緊張せず話せるようになってきて。
他にも数人の人とはLineを交換出来た。
なにより、毎日好きな人と一緒にいられる時間はすごく楽しい。
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「ここは2次式だから…って、有村くん…聞いてる?」
「聞いてる、すっげえ聞いてるよ。でも解らん。」
「おい金髪、沙綾を困らせてんじゃねぇよ。
で、ここどーやんの?」
「あんたも結構困らせてるよ東麻。」
だけど、
現実は楽しいことばかりじゃなく…
テスト一週間前のわたしたちは、
普段していなかった勉強に追われている。
…ということで、
急遽、有村くんの家で勉強会が開かれた。
「赤点とったら補修…赤点とったら補修…赤点とったら…赤点だぁああ!!」
「うっせぇ!!
あーもうお前のせいで今のとこ忘れただろうが!」
進んでいない手と反対に口ばかり動く二人に対して、
かれこれ2時間…由紀ちゃんは黙々と教科書に向き合っていた。
「…由紀ちゃん休憩しなくて平気?」
「あー…もし赤点とったら沙綾と一緒に帰れないだろ?
それを思えば頑張れるよ。」
「そうだね…わたしも、頑張る!」
「なにあんたら、席離すわよ。
もう二人で赤点とればいいじゃん、バカップル。」
冷やかす華凛の声に笑いながらも
結局20時までみんなの集中力は続いた。
「よし、腹も減ったし…
今日はここまでにしよう!おしまい!」
みんな有村くんに呆れてるけど
確かに勉強してたらお腹、減るよね…
あ、そうだ…!
昼にしっかりエネルギー補給すれば頭も回るだろうし…
明日、由紀ちゃんにお弁当作って…来ようかな。
我ながらいい案が思いついて、さっきまでの疲れが吹っ飛んだみたいだ。