春恋~春来い~
トントン…
誰かが私の肩を叩いた。振り返ると…










「よっ、ハルちゃん!」








「き、如月くん!?」









今、私の事“ハルちゃん”とか呼んだよね!?会ってまだ二回目の人に気安くハルちゃんとか呼ばれちゃったよ…
如月くんにはもう一人連れがいた。






「如月くん、ハルちゃんって…私達まだ喋るの二回目だよ、?」








「ダメ?」









「いやぁ、別にダメじゃないですけど…」









和葉の顔を見ると頬を膨らましていた。
恐らく“何二人でラブラブしてんのよお”とでも言いたいのだろう。
私にはそんなつもりは全くないんだけど…







「隣の子、誰?」








「あ、ああ…佐伯 和葉。私の親友。同じクラスだよ?そっちは?」









私はさっきから気になっていた如月くんの隣の子の事を聞いた。











「和葉ちゃん、よろしく!
こいつは松江 春樹〈まつえ はるき〉だ。俺の小学校からの友達。」









「二人ともよろしくね」









松江くんはとっても優しそう。爽やかでカッコいい。
一方、如月くんは…チャラい。予想外だ。
和葉はと言うと…話してみてさらに好きになったみたいだ。











「如月くんと松江くんはどっち方面の電車?」








さすが和葉。話すことには私より数倍長けている。









「俺らはあっち方面だよ」







「じゃ、同じ方面だ!!一緒に帰ろ~!」







和葉はとても嬉しそう。そんな和葉の想いを壊す訳にもいかないので、四人で帰る事になった。
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