春恋~春来い~
「ここら辺かな、問題集。」
試しに一冊手にとって開いてみた。字がズラーっと。
うわぁ…解く気無くなる…
閉じて黙って棚に戻した。
「問題集って見ただけでやる気無くなる…」
「ハハッ、まぁね。これなんてどう?結構カラフルだよ」
「本当だ~、これなら出来そうかも」
「よし、じゃあ、これにしよう!」
私達がレジへ向かおうとしたとき…文庫の置いてある棚によく知る顔が立っていた。
「あっ…」
「ハルちゃん、どうかした?」
「くるみちゃん…」
私の指差した方には文庫本を手にとって読んでいるくるみちゃんがいた。
「あぁ、上野さんか…、話しかける?」
「良いの?」
「良いよ、佐伯さんだって蒼太の事好きでしょ、なら二人きりの時間が長い方が嬉しいでしょ」
「なんで…」
「見てれば分かるよ、ま、蒼太は意外と鈍感だから気付かないけどな」
ハルくん、分かってたんだ…
やっぱり優しいな、ハルくんは
「くるみちゃん!!」
試しに一冊手にとって開いてみた。字がズラーっと。
うわぁ…解く気無くなる…
閉じて黙って棚に戻した。
「問題集って見ただけでやる気無くなる…」
「ハハッ、まぁね。これなんてどう?結構カラフルだよ」
「本当だ~、これなら出来そうかも」
「よし、じゃあ、これにしよう!」
私達がレジへ向かおうとしたとき…文庫の置いてある棚によく知る顔が立っていた。
「あっ…」
「ハルちゃん、どうかした?」
「くるみちゃん…」
私の指差した方には文庫本を手にとって読んでいるくるみちゃんがいた。
「あぁ、上野さんか…、話しかける?」
「良いの?」
「良いよ、佐伯さんだって蒼太の事好きでしょ、なら二人きりの時間が長い方が嬉しいでしょ」
「なんで…」
「見てれば分かるよ、ま、蒼太は意外と鈍感だから気付かないけどな」
ハルくん、分かってたんだ…
やっぱり優しいな、ハルくんは
「くるみちゃん!!」