春恋~春来い~
「あ、もしもーし、俺、春南の兄でーす」










「ちょ、返してよ!」









抵抗するものの、高1女子が高3男子にかなう訳なくて…
全て片手で遮られてしまう。携帯に手が届かないっ…!










「これからも春南と仲良くやって上げてね~」










は?何言ってんのー!!このバカバカバカ兄!











夏輝が私に携帯を渡そうとしたので私はその手から奪い取った。










「あ、その、ごめんね、気にしないで、クソ兄貴が…」










「ハルちゃん、良いお兄さんだね」










「…!?」










「羨ましい。俺、兄弟いないから…」












その声はなぜか悲しげで…










「じゃあね、ハルちゃん、また明日!」










「う、うん。またね…」
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