重奏 ‐アンサンブル‐
四重奏 ‐カルテット‐
「あの…どうかしましたか?」
うずくまる平助を不審に思ったのか少女が声をかける。
「食い意地張って馬鹿やっただけだ。心配いらん。」
「土方さんづめだい~、イテテ…」
「食べ過ぎならば、この薬をお飲みください。消化を助ける薬ですので。」
「あぁ…悪ぃりいな。」
薬と水を受け取り飲み込む。
「水まで持ってるとは準備がいいな。」
「あ、いえ。申し遅れました、私は菖(アヤメ)と申します。薬師(クスシ)を生業にしておりますので、水は常備しております。」
「ほぉ、その年齢で薬師とはな。それに、警戒もなく近付いて、俺達が襲ってきたらどうするつもりだったんだ?」
「薬師といっても流れですので…」
探る様な目付きの土方に、戸惑う菖。
薬師は漢方薬を用いて治療をする医者のこと。
薬師は身分が高く、普通はどこかの屋敷に雇われている。
こんな町中で、しかも無償で薬を渡すなどあり得ない。
うずくまる平助を不審に思ったのか少女が声をかける。
「食い意地張って馬鹿やっただけだ。心配いらん。」
「土方さんづめだい~、イテテ…」
「食べ過ぎならば、この薬をお飲みください。消化を助ける薬ですので。」
「あぁ…悪ぃりいな。」
薬と水を受け取り飲み込む。
「水まで持ってるとは準備がいいな。」
「あ、いえ。申し遅れました、私は菖(アヤメ)と申します。薬師(クスシ)を生業にしておりますので、水は常備しております。」
「ほぉ、その年齢で薬師とはな。それに、警戒もなく近付いて、俺達が襲ってきたらどうするつもりだったんだ?」
「薬師といっても流れですので…」
探る様な目付きの土方に、戸惑う菖。
薬師は漢方薬を用いて治療をする医者のこと。
薬師は身分が高く、普通はどこかの屋敷に雇われている。
こんな町中で、しかも無償で薬を渡すなどあり得ない。