重奏 ‐アンサンブル‐
「私…復讐…したかった…んです…」
過去を思い出しているのか、菖は遠い目をする。
「だから、組織に…入ったんです…」
思い出すのは、復讐を誓ったあの日のこと。
「貴方を、殺したかった…師匠達の命を…奪った貴方に。」
復讐する為だけに生きてきた。
殺す為に暗殺者にもなった。
それほど土方の死を望んでいた。
だけど………。
「じゃあなんで俺を庇った?!」
―――復讐したい俺なんかを…
菖の言葉に、土方は悔しそうに顔を歪める。
「仕方が、ないじゃ…ないですか…体が…勝手に動いたん…ですから。」
ははは、と力なく笑う。
結果も、望んでいた結末も、
現実はまるで違っていた。
それでも、泣くより先に笑うことが出来るのは……
―――貴方が生きているから。なのでしょうか……
心の中での問いに、土方は気付けない。
過去を思い出しているのか、菖は遠い目をする。
「だから、組織に…入ったんです…」
思い出すのは、復讐を誓ったあの日のこと。
「貴方を、殺したかった…師匠達の命を…奪った貴方に。」
復讐する為だけに生きてきた。
殺す為に暗殺者にもなった。
それほど土方の死を望んでいた。
だけど………。
「じゃあなんで俺を庇った?!」
―――復讐したい俺なんかを…
菖の言葉に、土方は悔しそうに顔を歪める。
「仕方が、ないじゃ…ないですか…体が…勝手に動いたん…ですから。」
ははは、と力なく笑う。
結果も、望んでいた結末も、
現実はまるで違っていた。
それでも、泣くより先に笑うことが出来るのは……
―――貴方が生きているから。なのでしょうか……
心の中での問いに、土方は気付けない。