Sun time





陽葵の家に来てから数日たったある日。

陽葵は私に言った。


「お姉ちゃん!散歩に行かない?」


私は外が苦手だ。

アルビノのせいもあるけど…

1番は人の目が怖い。


「きょ、今日は家にいたい…なぁ。」



「いつも、それを言うんだから‼︎
お姉ちゃんにね、私の友達を紹介したいのっ‼︎」



「で、でも…」



「何があっても私が守るからっ!
ほら‼︎この帽子かしてあげる‼︎」



真っ白な帽子を被せられ手をひかれ無理矢理外に連れ出された。




「春の風って本当に気持ちいい‼︎」



陽葵は両手を広げてくるくると回る。



そんな陽葵をよそに私は回りの目が気になって仕方ない。


怖い…怖い…怖い…。



「なぁ、あいつ見てみろよ。」


「うわぁ…真っ白だな。」


「妖怪じゃないか?」



ズキン…胸が痛む…。

見ないで。見にくい私を見ないで‼︎


陽葵が私の前に出る。


「あなた達の目は節穴?
この白い髪と白い手。 白百合のようじゃない‼︎」


陽葵は胸に手を当て得意げに話す。


「たしかに綺麗だよなぁ…」


「でも人間なのか?」


「人間よ‼︎ アルビノって言って生まれつきなの‼︎
きっと天使様なんだよ…‼︎選ばれた人間しかなれないんだよ‼︎」



「すげえええ‼︎なんかかっこいいな‼︎」


単純。陽葵がそう言っただけで彼らは目を輝かせた。




「すごい綺麗な髪だなぁ…目はまるでガラス玉をはめ込んだみたいだ。」


私のことをまじまじと見る。


「今度俺の母ちゃんにも見せたいから家に遊びに来いよ‼︎」



「お姉ちゃん、今度家においでだって‼︎
男の人からのお誘いよぉ〜?」


「お、おい‼︎陽葵‼︎」


つい私も笑ってしまった。



陽葵はすごい。

軽蔑していた目を暖かい目にしてくれた。

陽葵が言うだけでその場所の雰囲気が変わる。


私は何度こうして陽葵に助けられたか分からない。


私は神様なんて信じてないから君に誓うよ、陽葵。


もし君を苦しめる奴がいたら私は許さない。


君は私の太陽だから。


なんて臭いセリフ言ってみたりね‼︎


でも本当だよ…。



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