Love*Rainbow
「結衣ちゃん、葵のとこに一緒に行ってやって?」
と優しく言ってくれたハルくんの言葉に頷いて、私はお弁当箱を持ってカフェテリアを出た。
どうしよう。
あたしが箱開けて一口食べちゃったから怒ってるかな?
そして少し歩いたところにある非常階段の前で西野くんが立っていて後ろから着いて行った。
階段を上って屋上に行くと、西野くんはすぐに座って無言で食べ始めた。
「…………」
「あの、ケーキ甘すぎたりしないですか?」
何にも言ってくれない西野くんに不安になっておそるおそる聞いてみると
「……おいしいよ。
でも結衣からちゃんともらって食べたかった」
と言われてしまった。