Love*Rainbow



「来たっ!」



俺はその借り物の元へ一生懸命走った。



さっき見つめていた彼女の元へ。



「あ、じゃなくて!二ノ宮ー!」



急に声をかけられた杏は心底びっくりした顔をしていた。



なんであたし?とでも言いたそうに俺が来るのを待っている。



隣にいた萩原と萩原の妹は杏の背中を押して、早く行けとやっていて。



「借り物、杏だから一緒に走って」



それだけ言うと、杏の有無を言わさずに杏の手を握って



ゴールに向かって一心に走った。



< 48 / 64 >

この作品をシェア

pagetop