Love*Rainbow
「最寄駅に着くまではこのまま寝てて」
と言って俺は掴んだ腕を持ったまま、杏の頭を俺の肩につけた。
「あ……うん」
この答え……未だに寝惚けててこの状況に理解してないようだ。
まぁその方が俺にとっては都合がいいからいいや。
それから5分も経たないうちに気持ちよさそうな寝息が隣から聞こえてきて杏はまた眠ってしまったらしい。
俺はもうおじさんの方には行かないとだろうと思って杏の腕をそっと離すと
腕は動くことなく俺の上にあって
それは俺の服の袖を掴んだまま杏が寝てしまったからだとすぐに気付いた。
そんな可愛い姿に俺は思わず笑みを浮かべてしまった。
Fin*.