今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 陽菜は僕には甘いから、最後には必ず、僕の言うとおりにするんだよね。

 今日だって、一緒にお茶してもよかったんだけど。
 

 せっかく、友達との約束を反故にしてまで、陽菜を捕まえたんだから、
 2人きりの時間を邪魔されたくなかったというのが本音。


 まさか、陽菜の隣に航太以外の男がいるなんて、想定していなかったから。

 くやしかったんだよ。2人は似合っていて。
 傍から見ると、きっと恋人同士に見えていただろうし。





 もう一度、履歴を消して、アドレスを消して。


 僕の好きな音楽が着信音。

 消音から通常の設定へと切りかえる。



 画面を消して、スマホを枕元に置いた。

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