今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「うん。今夜は冷えるよね。宿題している間、足元から冷えて寒かったんだよ」

 ほんの目の前で、息遣いも聞こえてくるほどに、体をくっつけてくる陽菜。
 寒くないように布団を陽菜にきちんとかけ直してあげた。


「わたしよりも歩夢は大丈夫? 喉痛いって言っていたでしょ。薬飲んだほうがいいんじゃない?」

「大丈夫だよ。もう治ったみたい」

 あれはうそだったのにな。あいつを早く帰すための。


「なら、いいけど。無理はしないでね」

 目の前の僕を案じるような表情の陽菜と目が合って、僕は愛しさに目を細める。
 うそのことを心配してくれる陽菜の心が嬉しい。

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