今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「お前が言いたいことはわかるけど、悠斗と帰ることをOKしたのは、陽菜だし。陽菜は嫌がっていないと思うけど?」


 言ってやったら、歩夢はぐっと押し黙った。

 こいつも気にしていることだったんだろう。

 珍しく言い返してこない。いつもなら、俺の二倍、三倍は返ってくるのに。ただ、俺を恨めしそうに睨んでくるだけ。

 
 勝った。


「航太兄ちゃんは、意地悪だ」

ちょっと、涙目で睨むのはやめろよ。
こっちがいじめているみたいだろ。

勝った気がしないじゃん。



まったく、どうすればいいんだよ。
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