今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「悠斗を追い払ったって、また次の男が出てくるだけだから、きりがないと思うけどな。あんまり、色々細工すんなよ。陽菜が好きなら、正々堂々としてろよ」

 
 俺の言葉の意味が分かったらしい、歩夢は冷たくすうと目を細めた。
 歩夢に顔から、表情が消えた。

 でもそれは、そこ何秒で、

「やっぱり、航太兄ちゃんは意地悪だ」

 口を尖らせて拗ねた顔になった歩夢がいた。


「じゃ、俺、帰るから」

 話もひと段落したようだし、部屋を出ていこうとしたら声がかかった。

「航太兄ちゃんは誰の味方なの?」


 誰の味方って、そりゃ、やっぱり決まってるだろ。


 


 
 
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