今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
 速攻、着信履歴を消す。

 それから、アドレスも消しておく。



 ぐっすりと眠っている陽菜を恨めしい気持ちで、
 軽く睨むように見つめた。


 そのくらいで陽菜が起きるわけはないけど。


「ホント、目ぇ、離せねえな」



  あおむけになって、赤ん坊のように、手をあげて
  眠っている陽菜を見下ろして。


しっかりと閉じられた瞳。

  少しだけあいた唇。

  呼吸と共に上下する胸。



  寝息まで聞こえるほどにそばにいる僕。
 
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