今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。
「そう。でもあんまり、遅くまで引き留めないようにしないとね。あちらの親御さんだって心配するでしょう?」

「あっ。そうだね。今度から気を付ける」

「そうしてちょうだい」


 それだけ言っておばさんはキッチンへと戻っていった。

 陽菜はあいつのことなんて気にも留めていないようだけど、おばさんは気になっているみたい。


 2人の間に何もなくても、周りはそう見ないかもしれないし。

 僕だって思うもん。
 2人が並んでいるとお似合いだなって……美男美女のカップル。


 くやしいけど、僕は対象外なんだよね。

 弟。
 望んだのは僕だったのに。


 こんな近くにいられるのは、陽菜が弟だと思っているからなのに。
 時々、くやしいなって思ってしまう。

 いつになったら、
 僕を男として見てくれるんだろうって。

 
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