君唄。
教室に入ってみると予想外なくらいにぎやかで。


「あ、おっはよー!!」
「うーすっ!1年間シクヨロな」


全く知らない人たちから声がかかる。

「…オハヨ」

シンプルにそれだけ返して俺は席につく。


隣は女の子で。
小麦色のきれいな肌にミックス巻きの髪。ぱっつん前髪で背は150あるかないかのちっさい子だった。
かわいい…
ちょうかわいい…

なんて思って思わずその子を見つめてた。



「何??」

髪が揺れて彼女が俺を見た。

「あ、いや…あ!!俺、木下亮平。隣だから!席、隣だから!!よろしく!!!」

なーんて不自然でしどろもどろな自己紹介。
笑うかな。
ふつうは笑うだろ
てか笑うとこだろ

そしたら彼女はふわっと微笑んで言った。


「花園唯。1年間よろしくね」




これが唯との出会いだった。
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