あめのち、はれ
はじまり
「愛してるよ」
街中
お洒落なカフェ
20代ぐらいの男性が
女性に囁いた。
─本当は、あたしだって言われたい。
でも、言われなくても、愛してくれてるって、わかる。
家路を辿った。
家に着いて、夕飯の支度途中、
彼が帰ってきた
玄関へ走る
「おかえり」
「ただいま」
大きな胸板に顔を埋めて
幸せを感じるあたしは
世界中の幸せを
独り占めしてるような
そんな気がする
大好きだよ
あめのち、はれ