あめのち、はれ

雨は止みそうにない。
梅雨は、嫌いじゃない。かといって好きでもない。

髪のセットが、湿気で崩れるから、嫌だけど雫が落ちるのをみるのは好き。

だから、好きとも嫌いとも言えない。

「菜奈は、どう?」
「え、何が?」
「だから、男とか!」



確かに彼氏はいた。


思い出したくない、それだけ。


「何もない~好きな人さえ出来ひん…」

もちろん、彼氏がほしいとも思わない。

「あんたは、男に嫌な思い出あるんやった…ごめん」


こんなネガティブなあたしに比べて愛は、彼氏なんて何人もいたことがあるし、告白だって彼氏がいても、よくあること。
告白現場は、もう見慣れた。

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