好きの違いと涼くん




自己紹介もしないで

づかづかと私の席にやってくる


涼くんが私の前まで来て止まると



シン…と
また静かになる



「日和…やっと会えた」

ニコッと涼くんは笑う


「うそ…だって、小学校ぶり…」

「ん、だな。
いろいろあって帰ってきた
てゆうか…」


「ん、なに?」


「帰ってこれた」



安堵したような優しい笑顔を向ける

私は今にも涙が出そうだ




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