あなたのキス・・・全部好きだった
「今日はありがと」

「うん。楽しかったね。」

寝る前のメールはかかせないもの。スキンシップは発展しないものの、それでも楽しくて幸せで・・・

私の気持ちは満たされていたかも。

とおるくんのメールは優しくって好きだったから。

無意味なハートマークも可愛らしい。女の子に合わせてくれてるんだなっていつもそう思わせてくれるの。

でも・・・私はやっぱり、ダメな女・・・。

そんな気持ちとは裏腹に、いつも想うことは。

「とおるくんはどんなキスをするの?」って・・・目を閉じるとキスするとおるくんが迫ってくる。

気になりだしたら・・・・

なんだか眠れなかった。

真夏の夜はなんだか寝苦しい。

寝苦しさと自分のモヤモヤ・・・

もはやそれは一気に爆発しそうで

私は深夜にとおるくんにメールをした。

「なんで・・・キスとかしないの?」

そんなストレートな質問・・・。イケナイって思っていたけど聞いてみたかった。

ハッとしてるよね。きっと。送信してからの後悔ったらない。

手に汗にぎる。ってこんな瞬間もあるものね・・・メール着信の音が鳴った。

数分後、返ってきたメールには。

「今度していいの?」

「うそ。ホントにィ~」

「うんうん」・・・私は単なる欲求不満な女なの?

なんて返そうか正直迷ったけど、やっぱりしたい・・・。

「うん。いいよ」って返した。

そのあとはパッタリとメールは途切れた。

この余韻に私はなんだか踊らされている。

次のデートまで、ずっと・・・ドキドキが止まらない。

とおるくんも同じ気持ちかな

私たちは

「確実にキスできる」って高まりをおさえたまま

デートの日を迎えていた。
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