キツく抱き竦めて

03







「お待たせ」

「おかえり」





座って雑誌を見ていた総人くんが振り替えると、少し目を見開いた。


そんな総人くんに私は素っぴんだったから驚いてるのかな?なんて事を思っていて。


なぜ総人くんが目を見開いたのか。


その理由を私が知ったのは――





「ねえ、りん」

「なに」

「もしかして誘ってるの」





すぐの事だった。


‘もしかして誘ってるの?’


総人くんの口から出てくると思わなかった言葉に次は私が目を見開いた。





「そ、総人くん…?」

「りんはさ…、俺が昔のままだと思ってる?」

「総人くんは優しくて昔のままだよ」





総人くんは立ち上がると立ち竦む私の前にきて私と視線を合わせた。



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